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『発達障害を生きる』を読み終えて。

発達障害
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本書は2017年5月21日にNHKで放送された番組『発達障害 解明される未知の世界』が書籍化されたものです。

2018年4月30日に放映された『超実践! 発達障害 困りごととのつきあい方』も合わせて視聴しました。

ASDにおける感覚過敏

本書は発達障害における、ASD自閉スペクトラム症の中でもとりわけ「感覚過敏」により多くのページを割いた内容になっています。

学校の教室内の音がパチンコ店の騒音と同じくらいに聞こえていることや、蛍光灯の下では文字が読み辛くなる、他にも味覚や触覚などの情報処理問題によって、定型発達の人からは想像もできない世界に住んでいることが実例紹介されています。

そして、これらは生まれつきの特性であり、当事者にとってはそれが普通の世界であるため、自分が周囲と異なる世界に生きていることを理解するのは簡単なことでないことも教えてくれます。

ADHGとLD

また、ADHG(注意欠如・多動症の実例として片付けができない主婦、LD(学習障害は文字を文字だと認識できないディスレクシア(読み書き障害)が紹介されていて、特に多感な思春期に辛い思いを抱きながら過ごすことの多いことが分かります。

やはり幼少期から思春期にかけてというのは、前述の通り、自分が異なる世界に生きていることに気付かない、もしくは気付いたとしても周囲に伝えるだけの経験や力を持たず、また周囲の定型発達者も幼いからこその残酷さを持ち合わせている時期でもあるため、この時に当事者が経験する煩悶たるや、胸が締め付けられる思いです。

二次障害として、不登校やひきこもりになってしまう生徒が出てくるのも想像に難くありません。

生きづらさを克服する強さ

ただ、その過程で自分の特性とうまく付き合いながら前向きに生きている方たちは、自分は何が苦手であるかを認知して、その対処法を自分なりに編み出していらっしゃるのです。

例えば、先程のADHGの主婦であれば、すべてを完璧に片付けようとするのではなく、必要最低限の場所だけは綺麗にするとか、ヘルパーなどの補助を利用するなど、自分にできることは何かを見極めた過ごし方を心掛けたり、国家試験に合格することで自己肯定感に繋がり、自身に価値を見出すことで生きやすくなったり。

幼い頃から感じてきた生きづらさと向き合い続けることで、それを乗り越える術を見出したと言えるのではないでしょうか。

まとめ

どこで見かけたのですが、ある人が『発達「障害」という言葉が良くない。発達「特性」に変えたらどうか』という提案をされていたのですが、これには私も激しく同意です。

特性は生まれつきのものであり、その人独自の「自分らしさ」でもあり、決して障害という生物学的に異常があるという意味ではないと思うのです。

社会生活を送る上での「障害」なら、周囲の理解や支援を得ることでなくすことができるはずです。そういった「人にやさしい社会をつくる」考えを持つきっかけになる1冊になったらいいなと思います。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございます!

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