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『「発達障害」と言いたがる人たち』を読み終えて。

発達障害
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本書は香山リカさんが著者。

正直言うと、これまでの彼女のイメージはそれほど良いものではなかったのですが、

タイトルが気になって手に取ってみました。

「発達障害」と言いたがる人たち (SB新書) [ 香山 リカ ]

価格:864円
(2018/9/9 23:32時点)
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発達障害という診断を求める

世の中には「あなたは発達障害です」と診断を下してほしかったり、「実は私、発達障害なんです」と言いたい人がいるらしい。まったくそうではない人たちが、です。

これについては私自身そう感じるところがものすごくあって、発達障害がなにか自分が特別な存在であることをアピールするためだとか、単なる性格や言動の欠点を理由づけてくれる、いわば使い勝手の良い存在になりつつある気がします。

本書では「そんなものなくたって、誰だって世界に二人といない自分なんですよー」とは教えてくれますが、自分の欠点をどうしようもない病気なんだと説明してくれるのなら、それに頼ってしまう弱さを人間誰しも持っているんじゃないでしょうか。

発達障害という診断名を悪用する風潮

ただ、強すぎる個性を持つタレントや、ストイックなまでに自らを追い込んで結果を出すアスリートたちなどが、なんの根拠もなく「発達障害者」としてグループ分けされることもあります。

最近特に目にする機会が多いのは、無差別殺人などの世間を騒がせる猟奇的で常軌を逸した犯罪者がニュースで取り上げられた時ですね。動機探しに体よく使われます。

つまり、一般人には理解しがたいものを、納得させるがためのキーワードとして利用されていることも多いのです。

しかも、こちらはどちらかというと悪意のある使い方が目立ちます。

一風変わった特徴だけをあげつらっては「自閉症だ」「アスペだろ」とまくし立てる……気分の良いものではないですよね。

発達障害が多い理由

でも、確かに発達障害という言葉や存在に触れる機会は、以前より確実に増えているとは思います。

その理由として、診断を受ける子供たちの増加は大きいのじゃないでしょうか。

私が長男を病院に連れて行こうと決めたのは、たまたま事前に発達障害の知識があったからで、それがなかったら診断を受けることさえ考えなかったかも知れません。

でもその時代の流れに伴って、昔はちょっと変わった子程度の認識だったのが、今じゃ簡単に発達障害の診断が下されてしまうとか。

でも、そういうお医者さんがいるのも事実。それが良い結果に繋がるといいんですが。

まとめ

最後に、冒頭のような人たちではなく、本当に生まれつき脳に機能的な障害を抱え、それにふさわしい支援が必要だったりする人は間違いなく存在します

これは自閉症スペクトラムの長男が生まれ、これまでのわずか6年の間に、現代社会では生きづらさを感じざるを得ない多くの人たちを見てきた私も強く感じること。

そういった人たちにまで被害が及ぶことのないように、この社会現象を取り上げたことがまず素晴らしい。

また、発達障害を語るにあたって、これまであまり表沙汰にされることのなかった「ある業界の聖域」にまで踏み込んで言及した著者に敬意を表したいと思います。

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました!

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