左利きは矯正すべきでない。メリットとデメリットを考えて判断しよう。

わが家の長女は、家族の中でたったひとり左利きです

左利きの人は全体のおよそ10%前後と言われています。

この割り合いはむかしから変わっていないんだそうですよ。
またなぜ左利きになるのかはいろいろな説があり、その原因もはっきり分かっていません。

さてその左利き、矯正は必要なんでしょうか。
個人的には矯正すべきではないという意見です。

ではそれはなぜなのか。
左利きのメリット・デメリットも見ながらいっしょに考えていきましょう。

脳と利き手の関係

右脳から出た指示は延髄と呼ばれる場所でクロスして、左半分のからだの筋肉に伝わります。
左脳からの指示はその反対。
右脳と左手、左脳と右手それぞれがつながっているわけなんです。

ただ言葉や計算などをつかさどる言語脳と呼ばれる部分が、右利きの人は90%以上が左脳にあるのに対して、左利きのほとんどの人は左脳と右脳の両方に持っているという調査結果もあります。
つまり左利きの人は、左脳も右脳も両方バランスよく使っているんです。

また左脳にはない右脳のみがもつ機能として創造性やインスピレーション、空間認識や音楽的才能などが挙げられるため、右脳をよく刺激する左利きの人は美術や音楽、スポーツなどに能力を発揮することが多いとも言われています。

長女の様子からは、残念ながらその傾向はうかがえませんけどね。

左利きのデメリット

まだ小学校に上がる前の長女ですが、ちょっと意識して見るだけでも左利きが不自由を感じさせる場面にたくさん出会います。
その例をまとめてみました。

ねじ回し

長女の姿を見て、初めて不便さを感じたのがコレ。

ドライバーを使う時、ねじをしめるのは右回りで全国共通です。
右手でしめるのはまったく問題ないのですが、左手でドライバーを回そうとすると手首のつくりから180度くらいしか回せません。
とても動作がぎこちないのです。

「じゃあ、ねじをゆるめる時は左手の方が有利なんでしょ?」と思われるかもしれませんが、実はねじはしめる時の方が圧倒的に力を必要とするんです。
分かりやすいのが、木に穴を開けながらねじ込むタイプですね。

最近はやりのDIYなんかも、左利きの人は圧倒的に苦手なんではないでしょうか。

はさみ

一番最初に買った左利き用アイテムがはさみでした。

昔はいざしらず、今ではホームセンターや文房具店でも必ずといっていいほど左利き用のはさみが置いてあります。
ただ私が買ったはさみは右利き用は青とピンクで色が選べたのですが、左利き用は黄色一択のみ。
まだまだ左右平等とは言えません。

あと、刃物といえば包丁も左利き泣かせ。
包丁の刃って片側だけ斜めに角度がついていて、左手だと刃が立たずに切れないしくみになっているんですね。
キッチンでお手伝いさせるには、包丁も左利き用が必要ですね。

すりばち

キッチンでお手伝いさせたときに初めて知ったのがすりばち。
すりこぎを右手で持って時計回りに回しやすいように溝が掘ってあり、探してみても左利き用のものはほとんど市販されていませんでした。

同じようにキッチン周りで左利きが困るものといえば、ほかにはレードル(おたま)急須が有名ですが、実はやかんもなんですよ?
注ぎ口がかすかにかたむいていて、右手でそそぎやすいようになっているんです。
知らなかった人は確認してみて下さい。

将来

幼稚園を卒園して学校に通うようになり、やがて成人して社会に出るようになれば困ることがもっと増えていきます。
ざっと想像するだけでも以下の通り。

  • 習字は小学校からの授業で左利きの困りごとの代名詞。
  • リコーダーは使う手が決まっているのできっと苦労するはず。
  • 扇子はあおいでいるうちに閉じてきます。
  • ビデオカメラでの録画は手がつりそうになります。
  • 結婚指輪をはめたら事あるごとにカチンカチンと音を立て、それはそれはもう不快なこと間違いなし。

ただこれまで苦労していたものが、時代の進化にともなって解消されつつあるものもあります。

  • カメラのシャッターはスマホでの撮影がメインに。
  • 自動改札機もICカードの普及でずいぶん変わりました。
  • 缶切りもプルトップ型が主流になって苦労は減ってきています。
  • 先に挙げたねじ回しだって、電動ドライバーを使えばへっちゃら。

こんなふうに左利きの人にとって、ストレスフリーな社会になっていってほしいものですね。

左利きのメリット

逆に「左利きでよかったのかなぁ」と思わされる場面も少なからずあります。

ビンのふた

男性が格好いいところを見せる、絶好のチャンスでもあるビンのふた開け。
このときばかりはふたの回転方向が反時計回りになるため、手首のつくりを考えると左手がもっとも効果的に力の入る計算になります。

しかも左手で開けた場合は、回転方向に親指を押し出すような形になり、親指がひっかかってさらに力が入りやすくなるのです。
力の弱い女性であっても、固いビンのふたを開けるのは得意という人が多いかも知れません。

窓の施錠

二枚戸になっている窓のアルミサッシのロックは、その構造上、手前の窓の左側につけざるを得ません。

クレセント錠と呼ばれる鍵のレバーを回転させたり、シリンダー錠とよばれる鍵を使って施錠するときは、そのまま右手で操作するにはやりづらいつくりになっているのです。
ささいなことかも知れませんが、左手で操作するのはとてもスムーズです。

個性

左利きは人口比からみると非常に割合が低く、野球やボクシング、テニスなどの対人スポーツにおいては左利きと対戦する機会が圧倒的に少なくなるため、それが有利にはたらいてトップアスリートとして活躍することも多いようです。

割合が少ないという観点だけ見れば左利きは希少価値があり、そういう意味では目立つ存在ですし、憧れの対象や人気者になる可能性も高いでしょう。
実際に長女は左利きというのが分かると、多くの保護者の方々に反応していただだきます。

矯正のメリット・デメリット

では、実際に左利きを矯正する必要はあるのでしょうか。

矯正のメリット

これまで見てきた以外にも、世の中には右利きに使い勝手が良いように作られているものが多く、矯正することでその不便さを感じずに生きていけるというのは大きなメリットです。

また矯正することで両利きになれば、両方の手を使うことで左右の脳を刺激することになり、全体的にバランス良く脳の活性化を進めることができるようになります。

矯正のデメリット

これには多くの弊害が挙げられます。

まず右利きに矯正したとしても、左利きの時のようにうまくできない可能性があるということです。
利き手を変えようとしても簡単にはいきませんから、慣れない右手用の道具で事故につながったり、それを努力不足だと感じて自己否定に走ってしまうおそれがあります。

さらにうまくできない自分に対して両親や先生が矯正を押しつけてきた場合、その本人が「自分は嫌われている存在」だと勘違いしてしまい、ストレスがたまって神経症や人間不信になってしまう場合も考えれられます。

そのほかにもたくさんのデメリットがあり、いずれにしても必ずそうなるというものではありませんが、その弊害を生涯引きずって暮らしていくことになれば、あまりにも大きい代償と言わざるを得ません。

左利きは矯正すべきか

結論としては、単なる使う手を変えることではなく神経回路をシフトさせることになるという点を踏まえても、無理な矯正はしないのが一番ではないかと考えます。
個人的にも「両手を使い分けることができればいいな」とは思いますが、そのまま自然に育てる方針でいます。

これからの時代に求められるのは個人内のダイバーシティ、すなわち多様性です。
ありのままの自分で生きることが当たり前の時代です。

そんな現代で「左利きは行儀が悪く、親のしつけがなっていない」「団体行動の中で、ひとりだけ和を乱す左利きは恥ずかしい」なんて考え方は、時代遅れもはなはだしいと言えるでしょう。
あくまで、本人の個性としてきちんと受け入れてあげるべきです。

それでももし必要を感じて矯正をするのであれば、子どもが楽しくできる年齢までに始めましょう。
ひとつの目安としては3歳から4歳くらいまでがタイミングなのではないでしょうか。
それを過ぎると左利きに慣れてしまっていて、シフトチェンジするのが苦痛になってしまうものが多いからです。

長女はすでに5歳になっていて、矯正するには少し遅いと思っています。
もっとも本人が成長したあと自分から右利きにしたいと言い出せば、私も積極的に応援するつもりです。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

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